バブル期、プレミアムカーの時代を築いた1台、名車のひとつ、ニッサン スカイライン R32 GT-Rです。
フロントのアッパーリンク交換のため、アライメント調整として入庫されました。
まずはリアから調整します。
ニスモのサーキット・リンクが装着されていました。アッパー及びロアともに調整式にはなっていない。
純正のアッパー・リンクでキャンバー調整を試みるが、あまり数字は変化の様子なし。
とりあえずリアをロア・アームで調整します。
フロントの交換したアッパー・アームでキャンバーを調整しました。しかしあまりにもその調整ポイントが上方のためタイヤはずすことになりました。
でもタイヤをはずしたままセンサーを取り付けて調整が可能なアダプターがあるのです。これでジャッキアップしたままタイヤをはずしたまま調整ができるのです。
まずは調整式のアッパー・リンクを回してみます。だいたいキャンバーの数値を合わせてタイヤを取付、クルマを揺すりキャンバーの数字をみます。
それで左右差がおよそなくなっていたらフロントのトゥ調整して終了です。
このクルマでリア・キャンバー 2.00°、フロント・キャンバー 1.00°。トゥはイン後に左右1.0mmずつ、フロントの左右1.0mm。トータル・トゥは前後ともに2.0mm以内でした。
(20年近く経つにも関わらず、R32は今でも現役ですね!)
もともとアッパー・リンクはフロント、リアともに経年劣化でガタがでてしまいます。ですので、このクルマのようにニスモか社外品への交換がよろしいかと思います。
タイヤをはずして調整できるアダプターは、実は現在導入しているアライメント・テスター(米国ハンター社)から使用可能となりましたが、これはたいへん便利です。
これからはタイヤをはずさなくてはならない車種でも、アライメント調整するのが楽になりました。
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